聞いたことはあると思いますが、高地トレーニングをやるためには標高の高い山に行く必要があり練習する機会はそこまで多くないと思われます。高地トレーニングとは、人間の環境への適応能力を活かし、運動能力向上につなげるトレーニング方法です。高地は、低圧、低酸素、低圧のことで、効果的な標高は1500~3000メートルとされており酸素濃度が薄いため人間の体は酸素を取り込みにくくなり、血中の酸素濃度が低下します。軽い運動でも高い効果が得られるためトップアスリートは大会前などに鍛えるために走っています。
メリットは、低酸素の環境は、人間の酸素運搬機能に影響を与え、酸素を十分に行き渡らせるため、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンと筋肉中に酸素を運ぶミオグロビンが増加します。また、高地に比べ酸素のある平地に戻ると、以前よりも酸素の運搬能力と筋肉の酸素消費能力がアップしているためパフォーマンスの向上ができます。この2つが高まり、最大酸素摂取量(1分間で体内に摂取できる酸素量を測る)が向上し、筋肉への酸素供給が十分に行われると、全身持久力とともに筋持久力の向上も期待できます。デメリットは、疲労回復に時間を費やし、体調の変化が著しく、睡眠にも影響が出ます。平地でこなせていた練習をこなせなくなるなど、酸素の薄さによる部分が出てきます。